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給与計算の基本

このページの目的:給与計算の全体像(総支給・控除・差引支給)と、法定控除(源泉所得税・社会保険・雇用保険・住民税)それぞれの考え方を理解する。

全体像

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総支給額 - 控除合計 = 差引支給額(手取り)
  • 総支給額:基本給+諸手当(役職・家族・住宅・時間外・通勤 など)。
    • 通勤手当は一定額まで所得税が非課税(社会保険料の計算には含める)。
  • 控除:大きく2種類。
    • 法定控除:社会保険料・雇用保険料・源泉所得税・住民税(下で説明)。
    • 協定控除:社宅料、財形貯蓄、組合費など。労使協定があるものだけ控除できる。

WARNING

保険料率・税額表・住民税額は毎年改定されます。金額は必ず最新の料額表・税額表・市区町村からの通知で確認してください。

1. 社会保険料(健康保険・厚生年金)

  • 標準報酬月額(実際の報酬を等級に当てはめた額)× 保険料率で計算し、会社と本人で折半します。
  • 会社は原則、前月分の保険料を当月の給与から控除します。
  • 標準報酬月額は、毎年7月の 算定基礎届(定時決定) で見直します。大きな昇給・降給があったときは 随時改定 もあります。
  • 40〜64歳は 介護保険料 も加わります。
  • 詳細 → 社会保険

2. 雇用保険料

  • その月の賃金総額 × 被保険者負担率 で計算します(社会保険のような「等級」はなく、実際の支給額ベース)。
  • 料率は事業の種類(一般/建設/農林水産等)で異なり、毎年度見直されます。事業主の負担率は本人より高めです。
  • 毎月控除しますが、納付は年1回の 労働保険の年度更新(6〜7月)でまとめて精算します。
  • 詳細 → 雇用保険

3. 源泉所得税

  • 「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」 を使い、
    • (その月の社会保険料等を控除した後の給与額)と
    • (扶養親族等の数) から税額を求めます。
  • 「扶養控除等(異動)申告書」を提出している人は 甲欄、していない人は 乙欄(高め)。
  • 毎月は概算。年末に 年末調整 で生命保険料控除などを反映して精算します。
  • 詳細 → 源泉所得税

4. 住民税

  • 自分で計算しません。市区町村から通知された特別徴収税額(毎年6月〜翌年5月の毎月の金額)をそのまま控除します。
  • 6月分だけ端数調整で他の月と金額が異なることがあります。
  • 詳細 → 住民税

会社が負担するもの(給与とは別に費用計上)

費用科目内容
法定福利費社会保険料・労働保険料のうち 会社負担分(法律で義務づけられたもの)
福利厚生費会社が任意で行うもの(慶弔見舞金、健康診断、社員旅行、忘年会 など)

本人負担分(給与から控除した分)は費用ではなく 預り金 で受けます。

毎月の流れ

  1. 勤怠を締める(出勤日数・残業時間など)
  2. 給与を計算する(「楽しい給与計算」を使う顧問先はそこで/使わない顧問先は明細をもとに)
  3. 給与明細を発行し、支給する
  4. 控除した社会保険料・源泉所得税・住民税などを、それぞれの期限までに納付する

会計ソフトへの入力の仕方は 給与(会計入力) を参照してください。

チェックポイント

  • 通勤手当を、所得税は非課税・社会保険料は算入、で正しく扱っているか
  • 社会保険料は「前月分を当月控除」の前提で金額が合っているか
  • 源泉所得税は甲欄/乙欄を取り違えていないか
  • 住民税は通知額をそのまま使っているか(自分で計算していないか)

よくあるミス

  • 協定控除(社宅料など)を、労使協定がないのに給与から差し引く
  • 入社月・退職月の社会保険料の控除有無を間違える
  • 会社負担の社会保険料(法定福利費)を計上し忘れる
  • 法定福利費と福利厚生費を混同する

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