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給与

このページの目的:給与の仕訳の組み立て方(総支給・法定控除・預り金)と、当事務所での入力を理解する。

基本

給与の会計処理は、「発生(給与計上)」「支払・納付」 に分けて考えます。

  • 総支給額(基本給+手当)から、法定控除(社会保険料・雇用保険料・源泉所得税・住民税)を差し引いた残りが 差引支給額(手取り)。
  • 控除した分は、会社が本人に代わって預かって納付します。そのため 「預り金」 で受け、種類ごとに補助科目で分けます。
    • 預り金(社会保険料)
    • 預り金(雇用保険料)
    • 預り金(源泉所得税)
    • 預り金(住民税)
  • 社会保険料には 会社負担分 もあり、これは 法定福利費(費用)で処理します(本人負担分=預り金とは別)。
  • 役員は 役員報酬、従業員は 給料手当(または賃金)を使います。

各控除の計算(あらまし)

詳しい計算は 07. 給与・年末調整 の各ページを参照してください。

控除計算の考え方参照
社会保険料(健康保険・厚生年金)標準報酬月額 × 保険料率。労使折半。会社は原則、前月分を当月給与から控除。社会保険
雇用保険料その月の総支給額 × 被保険者負担率。雇用保険
源泉所得税「給与所得の源泉徴収税額表」で、(社会保険料等控除後の給与額)と(扶養親族等の数)から求める。源泉所得税
住民税市区町村から通知された 特別徴収税額(6月〜翌年5月の毎月の金額)をそのまま控除。住民税

WARNING

保険料率・税額表は毎年改定されます。金額は必ず最新の資料(料率表・税額表・住民税の通知)で確認してください。

実務での処理

給与計算そのものは、顧問先により次のどちらかです。

  • 「楽しい給与計算」を使う顧問先:そこで計算された結果(給与明細・仕訳データ)をもとに会計へ入力。
  • 使わない顧問先:顧問先から届く 給与明細 をもとに入力(月次処理の流れ 手順5・6)。

入力は次の順です。

  1. 発生計上(総支給額で計上)
text
借方 給料手当(役員は役員報酬)  300,000 / 貸方 未払金  300,000
  1. 支払時(差引支給額を支払い、控除分を預り金へ振替)
text
借方 未払金  300,000 / 貸方 普通預金        237,000   … 差引支給額(手取り)
                     / 貸方 預り金(社会保険料)  43,650
                     / 貸方 預り金(雇用保険料)   1,800
                     / 貸方 預り金(源泉所得税)   8,850
                     / 貸方 預り金(住民税)       8,700
  1. 会社負担分の社会保険料(本人負担とほぼ同額。発生時または納付時に計上)
text
借方 法定福利費  43,650 / 貸方 未払費用  43,650
  1. 納付時(預かった分・会社負担分を取り崩して納付)
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(社会保険料)借方 預り金(社会保険料) 43,650 / 貸方 普通預金 87,300
             借方 未払費用(法定福利費)43,650
(源泉所得税)借方 預り金(源泉所得税)  8,850 / 貸方 普通預金  8,850
(住民税)    借方 預り金(住民税)      8,700 / 貸方 普通預金  8,700
(雇用保険料)労働保険料として年1回精算([雇用保険](../07-payroll-year-end/employment-insurance.md))

上の金額は例です。実際は給与明細・納付書の金額に合わせます。

チェックポイント

  • 発生(給料手当/未払金)と支払(未払金/預り金・預金)で、二重計上になっていないか(月次処理の流れ
  • 預り金の各補助科目(社会保険料・雇用保険料・源泉所得税・住民税)の残高が、納付額と合っているか
  • 社会保険料の 本人負担(預り金)会社負担(法定福利費) を分けているか
  • 社会保険料は原則 前月分 を控除している前提で、残高がずれていないか(勘定科目別チェック
  • 役員は役員報酬、従業員は給料手当で計上しているか

よくあるミス

  • 差引支給額(手取り)だけを「給料手当」で計上し、控除・預り金を計上しない
  • 預り金を種類で分けず1本にまとめてしまい、納付額との照合ができない
  • 会社負担の社会保険料を計上し忘れる(または本人負担と二重にする)
  • 住民税を自分で計算してしまう(通知された特別徴収税額をそのまま使う)

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